最終目的逆算思考と原因解消思考
『時間最短化、成果最大化の法則』より
今日心に残った言葉(フレーズ)として、木下勝寿さん著の『時間最短化、成果最大化の法則』の本に出てくる上記の言葉を選びました。
これについて少し自分なりの考えやどう取り入れていくかを残したいと思います。
問題に直面した際の2つの目線
我々は日々の生活で様々な問題に直面します。
そんなときにどうそれを解決するかは以下の2種類あります。
- 原因解消思考
- 最終目的逆算思考
それぞれ簡単に説明します。
原因解消思考
原因解消思考とは読んで字のごとく、問題の原因を突き止めその解消に取り組むことで問題解決を図ろうとする考え方です。
例えば、ソフトウェアの開発中にエラーが出たので、そのエラーの解決策をネットで調べて対処するといったようなことです。
最終目的逆算思考
最終目的逆算思考とは、「最終的にどうなりたいか?」から逆算して問題解決を図ろうとする考え方です。
例えば、ソフトウェアの開発中にエラーが出た場合に、ソフトウェアの完成という最終目標から考え、そのエラーの解決策事態ではなく、違うプログラムを導入したり、強いては他人に業務を委託するといったような感じの対処です。
あまりたとえがよくないかもしれないので、本に載っていたストーリーを簡単にお伝えします。
ゴールにたどり着いたら100万円のチャレンジ
ある地点からある目的地にたどり着いたら100万円もらえるというゲームがあったとします。
チャレンジは何度してもOKで、目的地までにはA、B、Cの3つの道があり、それぞれの道には道をふさぐ大きな岩があり、ゴールまでたどり着くのは困難な状態です。
原因解消思考の人の場合
このゲームに原因解消思考の人が取り組む場合は以下のような流れになります。
- 比較的動かせそうな岩があるBの道を選ぶ
- 実際に行うと思ったより重く、動かせなかった
- なぜ動かせなかったのか?という原因を考える
- 自分には筋力が足りないからだと原因を突き止める
- 筋力を上げるためにジムに通い、再度挑戦
- しかし、まだ動かせず
- 調べるとBの岩を動かす専門のジムがあることを見つけ、そこに通う
- そこには、ほかにもBの道の岩を動かそうと懸命に努力する人々がいた
という感じです。
この話を聞くと、なんだかあほらしいなと感じるかもしれませんが、この構造自体は実は世の中の縮図だと著者は言っています。
最終目的逆算思考の人の場合
一方、最終目的逆算思考の人が取り組む場合は以下のような流れになります。
- 「ゴールにたどり着く」という目標を明確にし、達成できるような最短距離かつ一番楽な方法を検討
(検討方法の詳細についてはのちほど) - 例えば、ヘリを使ってゴールまで行くという手段を採用した場合
- ヘリをチャーターするお金がないので、アルバイトでその分稼ぐ
- ヘリをチャーターしゴールにたどり着く
- 完了
上記の例でそれぞれの思考の過程をある程度おわかりいただけたかと思います。
原因解消思考の人は、ゴールにたどり着くための障害(今回は大きな岩を動かす)を乗り越えるために懸命に努力します。
一方で、最終目的逆算思考の人は、岩を動かすことはマストではないと考え、ほかの手段(今回はヘリで行く)を考え、その手段を使ってゴールにたどり着こうとします。
本質的に両者は問題解決という部分では同じですが、その手段を考えるうえでの考え方に大きな違いがあることがわかります。
原因解消思考のやっかいさ
原因解消思考の厄介さの1つは、当の本人は問題解決に取り組んでいると感じてしまいなかなか抜け出せないうことかなと思います。
上記の例でいうと、岩を動かせずジムに通い、毎日忙しい中鍛えているということは端から見れば、問題解決に向けて努力しているようにも見えます。
しかし、そもそも岩を動かさないとゴールにたどり着けないなんてことはなく、岩を登っても良いわけです。
つまり、目標達成できない「原因」に目を向け、その原因を見誤ることで方向違いな努力をしているにもかかわらず、問題解決に近づいていると勘違いしてしまうのです。
これまでの自分は原因解消思考だった
これまでの生活を振り返り、私がどちらの思考で問題に対処していたかというと、完全に原因解消思考でした。
問題の解決に向けて懸命に努力はするものの、それが実は方向性違いであったり、まったくの無駄であったりすることもしばしばです。
原因解消思考は手段の目的化が起きやすい
振り返って思うのは、原因解消思考は「手段が目的になりやすい」というようにも感じます。
私を含め、多くの人がこの「手段が目的になる」ということを経験しているかと思います。
その原因もまさにこれだったのかなと強く感じ、改めて最終目的逆算思考の重要性がわかりました。
最終目的逆算思考に使える手法2つ
最終目的逆算思考を行い、目標達成のための手段を見つける方法は、着眼法と苦情法の2つがあります。
着眼法とはすでにその問題を解決した人や自分の目的を成し遂げた先人に、どうやったのかを聞くことです。
苦情法とは、最終目的を念頭に置きつつ、それにあらゆる向けた手段を考え、どれが一番効率が良いかを考えることです。
苦情法を実行するには、頭を柔らかくして常識などにとらわれない考えや、あらゆる角度からの考察が必要となるでしょう。
自分の中にどう取り入れていくか?
今後は以下のような流れで取り組んでいこうと思います。
- まず大きな目標を立てる(ごーるがあるからごーるするの話)
- それを達成するために必要な手段を考えて、毎日目標を立てる。
- 行き詰った際は、再度当初の目標に立ち返り、いま取り組んでいることが本当に目標達成に必要かを問いかける。(原因解消思考に陥るのを伏せぐ)
- ほかにもっと楽な方法(低い労力で同等もしくは高いパフォーマンスが出せる方法)がないかを検討する。
最終目的逆算思考を念頭に置きつつ、これまでの思考のクセである原因解消思考に気づかぬ間に陥らないように注意していきたいと思います。
まとめ
最終目的逆算思考は、様々な問題を乗り越える際に非常に有効な考えだなと感じました。
その一方で、普段の私は原因解消思考に陥ることが多く、それゆえ結局意味のない努力をしてしまっていることもしばしばあります。
今後は、この目的逆算思考を特に意識して、物事に取り組んでいきたいと思います。
特に、仮想通貨売買AIを作成する上での、目的を明確に定め、そこから逆算し最短距離かつ楽な手法で進めていきたいと思います。
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